
旅の和歌 良寛
やまおろしよ いたくな吹きそ しろたへの
ころもかたしき たびねせしよは
おもひきや みちのしばくさ うちしきて
今宵はおなじ かりねせんとは
浜風も 心して吹け ちはやぶる
神の社に 宿りせし夜は
よしや寝んすまの浦はの 波まくら
つのくにの たかぬのおくの ふるてらに
すぎのしづくを ききあかしつつ
幾度か まみる心は 勝尾寺
ほとけの誓 たのもしきかな
(西行法師の墓に詣でて花をたむけて詠める)
たをりこし はなのいろかは うすくとも
あはれみたまへ 心ばかりは
ながむれば 名もおもしろし 和歌の浦
心なぎさの 春にあそばん
伊勢の海 波しづかなる 春に来て
昔のことを 聞かましものを
立田山 紅葉の秋に あらねども
よそにすぐれて あはれなりけり
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